紙に印刷した文字の文化を尊ぶ 文章教室と自費出版の明眸社

去る6月23日、中野サンプラザにて講演会を開催いたしました。これはその時の私の感想です。
会場が超満員になるほど人々が来て下さったことが大変嬉しかった。
日頃、新聞やテレビで様々に報道はされていても、実際現地で四十年間も反対運動を続けてこられた中嶌哲演さんの生の声、お姿を直接拝すると、全く違った強い印象をうけたのである。
私自身、地元の土地開発の動きに住民運動をした経験があり、行政(国、都、市)がひとたび推進と決めたことに反対を貫く大変さはつくづくと感じていた。それ故議会での圧倒的少数にもかかわらず、署名によって市長を動かした、というエピソードは何よりも深い感銘を受けた。「あきらめない」というこの一つのことの大切さが、改めて心にふかく刻み込まれた気がする。
住民はそれぞれの生業をいとなみながらの活動で、それに対して行政や電力会社は、それぞれの担当者が、言ってみれば「専従」でやっているのだ。彼らは住民が戦い疲れて黙ってしまうのを待っている。私は住民が世代交代しながら粘り強く戦い続けることの大切さを思うと同時に、原発ということに限って言えば、すべての日本国民が「当事者」であり、「住民」であることを思う。
中嶌哲演さんの総身からほとばしる信念を、一粒の種として心にしっかりと頂いて、これから、小さなことでも一歩また一歩踏みしめて進んでゆこうと決心した。
中嶌哲演さん、遠い遠いみちのりを、駆けつけてくださってほんとうにありがとうございました!