紙に印刷した文字の文化を尊ぶ 文章教室と自費出版の明眸社

 乳がん手術と入院

 乳がん手術と入院

 元旦に大地震が能登で起こった。二〇二四年の幕開けとして、まことに辛い出来事である。道路が陥没し、液状化し、また家が倒壊したり、火災も起きている。人々は寒い中を避難を余儀なくされてしまった。  一方私はいま十分な治療をうけ、ねんごろに手当て …

乳がん手術までの日々

乳がん手術までの日々

 長い間がん保険に入っていた私は、やはり母親をがんで失ったことが念頭にあったように思う。だが、後期高齢者になり、健康を維持できているので、私はがんにはかからないような気がしてきた。それで、そろそろ保険も解約しようかと思っていた。ところが七十 …

三十八歳の頃 2

 乳がんの手術を控えている酷暑の日々、古いノートを整理しようと開いたら思いがけず 懐かしい日々の記述に出会った。子供たちを育てていた頃は無我夢中だったが、一つ一つ の出来事が私にとって大切なものであることを感じた。母親としては要領も悪くて息 …

三十八歳の頃 1

三十八歳の頃 1

 最近、乳がんと言われ、そろそろ断捨離をしておきたいと思うようになった。私物が多すぎると、家族が迷惑するだろう。  そこで、まず古いノートを捨てることにした。ノートは、子育ての頃の日記である。子供たちの片言を拾ってメモしたり、毎日の忙しい生 …

歳月の贈り物― マリッサの思い出

 この頃はコロナ禍の為に蟄居しているせいか、過ぎし昔などを思い出すことがとても多い。カレンダーの日付けにはそれぞれに思い出が沢山詰まっている。その思い出と草花は意外にも自分の中で結びついている。例えば次男の生まれた日と病院の窓から見えた藤棚 …

しずかの手抜きレシピ

しずかの手抜きレシピ

 料理の事ならかなりなんでも書けそうな気がしてきた。今回は主に材料別に書いてみようと思う。我家で大活躍のトマト、玉葱、白菜だ。 トマト  私は一年中冷蔵庫にトマトをきらさない。冬場は値段も高いので一回に一つか二つしか買わないが、それでもトマ …

思想家寒河江淳二の誕生!   『樹下聴風の記』を読んで 

思想家寒河江淳二の誕生!   『樹下聴風の記』を読んで 

巨大ワニ寒河江淳二  寒河江淳二さんの『樹下聴風の記』がこの度刊行された。縁あって私の出版社から発行して頂き、約半年近くを費やしてこの作品集に向き合うことが出来たことを改めて大変にありがたい事だったと思っている。  以下は昨日フェイスブック …

しずかの賄い飯

しずかの賄い飯

 私は今長男一家と同居している。長男には子供が四人。私は炊事当番をかれこれ十年やっている。家族全員の食事を作るのだが、昼は大体五人分、夜は八人分だ。買物は長男が行く。費用は人数割りで負担する。メニューは週に二回作り、買い物リストもそれに伴っ …

福島の小児甲状腺がんの裁判

福島の小児甲状腺がんの裁判

はじめに  今、福島の若者六人が小児甲状腺がんの原因を巡って裁判闘争をしている。世の中の動きは原告の主張を否定し、被告の東京電力を擁護する方向に動いている様にみえる。  エッセイの会のMさんはこの事態に際して「しあわせになるための『福島差別 …

枇杷の実   芦川悦子歌集解説

枇杷の実 芦川悦子歌集解説

この歌集は長いタイムスパンの歌集である。私はこの度の出版にあたり微力ながら編集のお手伝いをさせて頂いた。芦川悦子さんが短歌を書き始めたのは一九九一(平成三)年で、すでに約三十年が経過している。第一歌集なのでやや多めであるが、五二四首を収めた …