紙に印刷した文字の文化を尊ぶ 文章教室と自費出版の明眸社

二・二六事件と私

拝復 お便りを嬉しく拝読しました。もうすぐ桜も咲きそうですね。しっとりとした春の空気 が気持ち良く、花粉症ですがマスクも忘れて歩いています。 お便りに添えられていたコピーを拝見し、最近何故か私の身にあの二・二六事件を思い 出させることが続い …

ヨブ記を読む 

ヨブ記を読む 

今ちょうど聖書講読の講座でヨブ記を読了したところだ。これまでもヨブ記については 折々触れてはきたが、この際まとめて書き留めておこうと思う。 ヨブ記とは ヨブ記は旧約聖書の中にあり、歴史書や預言書とは区別され、教訓書と呼ばれている。つまりここ …

預言書と現代

ちょうど四年まえ、私は「バビロン捕囚と預言者(1)、(2)」を書いた。今、また聖書の講座で預言書を日々読んでいると、あまりにも現代と似ているので恐ろしさを感じてしまう。そこで、感じたままを書き留めておくことにした。 旧約聖書には歴史や詩歌の …

創世記を読む

旧約聖書をまた昨秋から読み始めている。私にとって旧約の世界はどこか親しみがもてる世界である。神話的であったり、歴史について語っているところも因果応報の思想が露わにでてきたり、そうかと思うと、因果応報を否定するヨブ記のような所があったりする。 …

二つの微笑み

それはいかなる世界から来たのだろうか。 今ヨハネの手紙Ⅰを読んでいるところだ。ヨハネの福音書(紀元八〇年頃)が書かれて程なくこのヨハネの手紙は書かれた。(九五~百年頃)教会内の福音書理解に誤謬が生じ、異端の考え方が教会を席巻した。この手紙は …

不思議な喩え話

不思議な喩え話

「私はこの最後の人にもおなじように支払いたいのだ」 夜の静寂の中にいまバッハのチェロソナタが響いている。無伴奏チェロ組曲はサラバンドやジーグという舞踊の曲で構成されているが、私にはまるで夜の中へどこまでも流れてゆく川のような気がする。一日の …

パウロ書簡

パウロ書簡

使徒パウロなくして今のキリスト教はなかったという人が多い。そのことを心においてパウロの書き残した書簡について、そして一体パウロとはいかなる人物だったのかを書いてみたいと思い立った。あまりに無謀な試みかもしれないのだが。 パウロはキリストの死 …

ヌンの子ヨシュア とカナン入国 推敲版

旧約聖書の登場人物の中で一番好きな人はと聞かれたら、やはり私はヌンの子ヨシュアが好きだと答える。「ヌンの子ヨシュア」と聞いただけで嬉しくなってしまう。あのダビデをはじめ、旧約聖書全巻を通し、神に愛され祝福されたと記されている人々は沢山いる。 …

バビロン捕囚と預言者(2)

バビロン捕囚と預言者(2)

思いのほか暑かった今年の夏、私は聖書を読みながら、この地上を歩きまわる預言者達に思いを馳せて過ごした。その陽に灼けた褐色の頬がありありと目に浮かび、彼らの運命を、召命に答えようとする一途さを、信仰の揺るぎなさを思わずにはいられなかった。 あ …

バビロン捕囚と預言者(1)

旧約聖書を読み続けているうちに、私は一つの重要なことに気づいた。それは、イスラエルの民にとって、「バビロン捕囚」という出来事は他の様々な歴史上の出来事とは画然と区別されるべき出来事であったことだ。それは一つの国の恐るべき終焉を意味し、旧約聖 …